円高防止策か 2012 2 19

書名 世界はマネーに殺される
    ユーロ解体によるマネー崩壊で「1ドル50円」時代がやってくる
    外貨を買ってはいけない
著者 青木 文鷹  扶桑社新書

 この本は、わかりやすく読みやすい。
これは、評論家でジャーナリストの池上彰氏に匹敵するかもしれません。
 さて、著者によると、日本の民主党政権の存在そのものが、
円高防止になっているというのです。
 以下は、この本から引用です。
沖縄の基地問題や震災の対応をはじめ、
まともに機能しているとは言えない民主党政権下ですら、
諸外国からは「日本は極めて安全な国」だと考えられているのです。
 「日本の政治が、まともだったら、
とっくに1ドル50円台に突入している」と
指摘する海外の金融関係者もいるほどです。
(以上、引用)
 先週、1ドル79円強でしたから、
29円分が、「民主党リスク」として、
円安になっているということになります。
 さて、目次から、少し引用しておきます。
第二章 世界から失われる20年
第三章 ドルの凋落
第四章 ユーロ解体
第五章 中国バブルの崩壊
第六章 翻弄される新興国
第七章 マネー崩壊
 もうひとつ、引用しましょう。
これは、日本では報道されていないと思います。
以下は、引用です。
 中国に長期滞在していれば、
偽札を手にする機会が多くあります。
 中国には、4種類の紙幣が流通しています。
「真札」「真札の偽札」「偽札の真札」「偽札」の4種類です。
 「偽札の真札」は、極めて高度に作られた偽札で、
金融機関も騙されるレベルの偽札です。
ATMや銀行で引き出されたものに交じっていることも珍しくありません。
 実際、毎年、中国の銀行では、100億元前後の偽札が押収されますので、
偽札が発見された程度ではニュースにもなりません。
 そして、一番やっかいなのは「真札の偽札」です。
これは、真札と同じ原版で印刷したもので、
厳密に言えば偽札ではありません。
 しかし、本来、一枚刷るところを複数枚刷って流通させてしまうので、
同じナンバーの紙幣が複数枚流通することになります。
 以前、バスケットシューズがブームだった頃に、
正規品を作る工場で、営業時間外に、
正規品と同じ材料を使って作られた偽シューズが流通したことがありますが、
感覚的には、これに近いと思います。
夜間自主操業モデルの真札といったところです。
 このようなかたちで、市場に、中国人民による「自主的な資金供給」が行われている限り、
政府のコントロールは十分に利かず、
仮に少しでも経済状態が悪化すれば、
国際社会が認識している規模をはるかに超えた市場崩壊が起こるであろうことは、
想像に難くありません。
(以上、引用)
「中国には、4種類の紙幣が流通しています」
 これでは、中国人民は、日々、
お金を使う時、苦労していると思います。
 この際、中国の国内で、日本の紙幣を使ってはどうでしょうか。
日本の紙幣は、偽造が不可能なほど精巧に作られています。
 日本人は生真面目な性格なので、
さすがに「夜間自主操業モデル」はありません。
そういうわけで、日本の紙幣は、ブランド価値も希少価値もあります。
 さて、十年近く前でしょうか。
こんなことを聞いたことがあります。
「世界には、2種類のドル紙幣が流通している。
アメリカ製のドル紙幣と北朝鮮製のドル紙幣」
 世界最高水準の印刷技術を持つ北朝鮮は、
このような中国の紙幣事情を見て、どう思うのでしょうか。
「これからは、凋落するドルではなく、人民元か」と思うのでしょうか。
それとも、すでに北朝鮮製の人民元は存在するのでしょうか。
 「事実は小説よりも奇なり」(イギリスの詩人バイロン)
世の中の実際の出来事は、作られた小説よりもかえって不思議で、
波乱に富んだものである(ことわざデータバンクから)
















































































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